相続・空き家

認知症の親の不動産を売却する方法|成年後見制度と家族信託を解説

親が認知症になり、実家の売却ができなくて困っている方へ。成年後見制度・家族信託を使って不動産を売却する方法と、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

 ・ 読了時間: 8分

認知症になると不動産が売れなくなる

親が認知症と診断されると、本人が契約行為を行う能力(意思能力)がないと判断され、不動産の売却ができなくなります。たとえ子供が「代わりに売る」と言っても、法的には認められません。

この問題は、介護施設の入居費用が必要になったとき、空き家の維持費が負担になったときなど、実際に売却しようとして初めて気づくケースが多くあります。


認知症の親の不動産を売却する2つの方法

1. 成年後見制度

成年後見制度とは、判断能力が低下した方の財産管理や法律行為を、家庭裁判所が選任した「成年後見人」が代わりに行う制度です。

項目内容
申立先家庭裁判所
費用申立費用:数万円、後見人報酬:月2万〜6万円程度
期間申立から選任まで2〜4ヶ月程度
後見人家族または弁護士・司法書士などの専門家
終了時期本人が亡くなるまで継続

成年後見制度の最大のデメリットは、一度始めると本人が亡くなるまで終了できない点です。また、後見人に専門家が選任された場合、毎月の報酬が発生し続けます。

2. 家族信託

家族信託とは、認知症になる前に、信頼できる家族(受託者)に財産の管理・処分を任せる契約を結んでおく制度です。

項目内容
手続き公証役場での信託契約書作成
費用司法書士・弁護士費用:30万〜100万円程度
期間認知症になる前に設定が必要
柔軟性高い(信託の目的・範囲を自由に設定)
後見人報酬不要

家族信託は、認知症になる前に設定しておく必要がある点が最大の注意点です。すでに認知症が進行している場合は利用できません。


どちらを選ぶべきか?

状況推奨される方法
すでに認知症が進行している成年後見制度
まだ判断能力がある(軽度)家族信託(早めに手続き)
急いで売却が必要成年後見制度(ただし時間がかかる)
長期的な財産管理が必要家族信託

「軽度認知症」の場合はどうなる?

認知症の診断を受けていても、軽度で意思能力が残っている場合は、本人が契約できるケースがあります。ただし、後から「意思能力がなかった」として契約が無効になるリスクがあるため、医師の診断書を取得するなど慎重な対応が必要です。


らくうるでの対応

らくうるでは、成年後見人が選任された物件の買取実績があります。また、家族信託の設定については提携司法書士をご紹介することができます。「親が認知症で実家が売れない」という状況でも、まずはご相談ください。状況に応じた最適な方法をご提案します。


まとめ

認知症の親の不動産を売却するには、成年後見制度または家族信託の活用が必要です。すでに認知症が進行している場合は成年後見制度、まだ判断能力がある場合は家族信託の早期設定をお勧めします。複雑な手続きでも、らくうると提携専門家が一緒にサポートします。

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